
渋皮を剥いた栗(むき栗)を炊き、蜜の液に漬けた栗の蜜漬け。それが栗甘露煮です。栗、砂糖とシンプルな原材料なだけに、おいしさのレシピもシンプルです。
「新鮮な原料と添加物を使わない製造、にこだわる」
これが風味豊かなおいしい栗甘露煮のレシピとなります。
栗甘露煮の原料には、渋皮を剥いたむき栗と呼ばれるものを使用します。このむき栗、渋皮を剥いたあと製造に使用されるまでは、ミョウバン水 に漬けて保管されます。むき栗の保管期間の長短は、このミョウバンの添加量によって調整されます。むき栗の品質と色沢保持に効果がある一方、ミョウバン添加量が多いと栗の風味を損なってしまうというデメリットも併せ持っています。
当社では、栗本来の風味と鮮度に対するこだわりとして、ミョウバンの添加量を少なくしたむき栗、及びミョウバン無添加のむき栗を使用しております。

むき栗
何故、製造時に添加物を使うのか?栗甘露煮の場合、漂白剤を使用することにより、歩留りと色沢の向上というメリットが得られます。一方で、栗本来の風味を損なってしまうデメリットも存在します。
鮮度にこだわって調達したむき栗です。添加物で色を抜いたり着けたり素材を痛めるのではなく、素材本来の味を引き出す製造。これが、新鮮な原料に対する真っ当な製造技術だと考えます。だから、当社では添加物を使わない製造にこだわっております。
当社の製造方法は、むき栗の種類によって下記の3つに分類されます。
| 原料 | 製造方法 | 製品分類 | 原材料表示 |
|---|---|---|---|
| ミョウバン添加のむき栗 | 漂白剤と着色料を使用したもの。 市場で60%以上を占める。 |
漂白着色品 | 栗、砂糖、クチナシ色素、 酸化防止剤(V.C)、 漂白剤(次亜硫酸Na) |
| 漂白剤と着色料を一切使用していないもの。 (※1) |
無漂白 無着色品 |
栗、砂糖 | |
| ミョウバン無添加のむき栗 | 砂糖は白ザラを使用。和菓子専用の最上位品。 (※2) |
完全無添加 (菓匠の栗) |
栗、砂糖 |
(※1)加工助剤使用。漂白剤ではありません。
(※2)鮮度重視の為、グラム設定は出来ません。また、無添加であるが故に栗に含まれる成分により、栗の一部が黒くなっているものがあります。
また、下記のような製品も市場には流通しております。然しながら、本当の意味での無漂白品ではないため、当社では製造しておりません。
| 原料 | 製造方法 | 製品分類 | 原材料表示 |
|---|---|---|---|
| ミョウバン添加のむき栗 | 加工助剤として漂白剤を使用しているものの、表示義務対象外となるため、無漂白無着色と謳っているもの。(※3) | 無漂白 無着色品 |
栗、砂糖 |
(※3)分析の検出限界値(二酸化イオウ3.0ppm、EDTA10.0ppm)以下の添加量であるため、「検出されず」=表示の義務が生じない。
当社における製造方法の種別による生産量の比率ですが、下記の図表が示すように、生産量の8割を無漂白無着色品と無添加品が占めます。

当社は漂白剤を使用しない無漂白品や無添加品が主体ですが、市場に流通している栗甘露煮の多くは、漂白着色品が多いのが実情です。何故、漂白着色品が主流なのか?その理由は、漂白剤のメリット、デメリットから考えることができます。


結果、漂白剤が各品質項目に与えうる影響の良し悪しは、大まかに下記のようになります。
漂白剤使用 |
歩留り |
外観(※1) |
風味 |
|---|---|---|---|
使用 |
○ |
○ |
△ |
不使用 |
△ |
△ |
○ |
(※1)前提:着色料を使用
漂白剤使用により、外観上の商品価値が上がり(※2)、製造上の歩留まりも上がる。作り手であるメーカーにとって、この2点のメリットは、デメリットを上回るものです。これが、漂白着色品の流通量が多い所以です。
(※2)漂白した後に着色することを前提とします。着色料を使うのは、漂白剤にて果肉の白の色調が強くなるため、これを黄色にするためです。ですので、漂白したら着色する。この漂白と着色の組み合わせが一般的です。
原料と製造方法。この2つの要素を組み合わせによって、外観や風味といった個別の栗甘露煮の品質が決まります。これら項目を足し合わせものが、栗甘露煮の総合品質(※)となります。
(※)あくまで当社独自の品質評価方法となります。
原料 |
製品分類 |
外観 |
風味 |
総合品質 = |
|---|---|---|---|---|
ミョウバン添加のむき栗 |
1、漂白着色 |
3 |
2 |
5 |
2、無漂白無着色(漂白剤使用) |
2.5 |
2.5 |
5 |
|
3、無漂白無着色 |
2.5 |
3.5 |
6 |
|
ミョウバン無添加のむき栗 |
4、無添加 |
2 |
4 |
6 |
※当社製品を外観(色沢)、風味を項目別で採点し、この合計値を製品品質の点数として評価。
※2の品目は当社では製造していませんが、当社の知りうる範囲での評価となります。

商品価値を判断される際に、何に重きを置くかは、お客様が決められることです。ただ、作り手である当社としては、原料の鮮度、添加物を使わない製造の2つにこだわって作った栗甘露煮が食品としては一番だと考えます。よって、お客様よりのリクエストがない限りは無漂白無着色品や無添加品を推奨させて頂いております。